Solution Manager 序章

 2009.12.12  リアルテックジャパン

日頃ご一緒させて頂いているBASISパートナー様から「REALTECHさん、SolManやっているのにBLOGに書かないの?」と言われて、これを書いています。

SolMan やっています!

SolManを導入してインストレーション・キーだけ発行してインスタンスごと落とされている悲哀の時代から、保守認証、EWA、Enterprise Support要件って何で、「コアプロセスの文章化」ってどこまで書けばいいのといった最低レベル設定の時代、そして最近のSolMan積極活用まで、粛々とやっています。ちなみに安定しているといわれたSPs17のバグつぶしの数に関しては少々自信があります。

SolMan ****パッケージと称して、一見*格安のパッケージがたくさん出た去年のSolManブームが遠い昔のことのように思います。今はある程度情報が出回ったり、SolManを取り巻く環境の変化もあったため、現場が落ち着いてきたことに少々安堵しつつNetWeaver環境をささえるテクノロジ基盤においてSolManは無視することができない重要な位置づけなので、SAPのインフラ関係者はブームとは関係なく日々進化し続けるSolManから目を離してはいけないと思う今日この頃です。

(*:概算金額の後ろに~が付いているという意味で、他意はありません。)

なお、REALTECHのSolManは弊社コンサルタントが自分の手で導入、検証、評価した内容をご提案差し上げております。お客様の運用が絡みますので個別の要件が出てくるのは当然ですし、提案側のスキルと経験も求められますので、やはり自分たちでやっておかないとと思っております。なお、技術トピックは山ほどあるのですが、今回は序章ということであまり知られていないSolMan関連のエピソードと海外の状況を少し取り上げてみたいと思います。

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ー SolManに注目し始めたきっかけ

弊社ドイツ本社はワルドルフのSAP本社ビルの隣にあることもあり、常日頃SAP 社コンサルタントとの現場交流が盛んです。こう書くと堅い感じがしますが、会社間は当然ですが、サプチーノ(SAPさんのカフェにあるカブチーノのこと)を呑みながら、ゆるく深い交流が現場で育まれています。あるときSolManが気合いのはいった製品になるらしいよという情報が日本に伝わってきました。ここでいう気合いとは、今思えばメソトロジがしっかり定義されたドイツ製らしい質実剛健な製品になるということ意味しています。(メソトロジとは今日現在のRunSAPを指しています。時間の無いお忙しい方はRunSAPを「運用のASAP」だというイメージで捕らえてください。はしょりすぎてお叱りをうけそうですが・・・)

ちなみに製品の変遷を遡るとこんな感じです。

2000年にSolMan 1.0がSAP Service インフラのフロントエンドとして誕生しました。ここでいうSAP ServiceとはSAP OSSリモート解析、EarlyWatchといったSAPから提供されている各種サービスという意味です。SolMan 2.0 になって、モニタリングや開発支援のベースが盛り込まれ、SolMan 3.xでサービスデスクや変更管理、そしてSolMan7.0(aka 4.0)でようやく SAP Serviceとのコラボ環境の実現です。1.0の時代から今のようなSAP Serviceとの連携コラボは想定されていたのです。あまり知られていないことと思いますが、10年以上も前に立てられた製品コンセプトが陳腐化するどころか順調に進化しているという点は質実剛健という言葉で表されてもよいのではないでしょうか。

ーREALTECHとSolManの関わり

2007年、REALTECHドイツ本社のコンサルタントがSolMan技術支援に関わり始めました。当時は教育や導入作業が主な支援内容でしたが、欧州のSAPユーザー様のシステム環境は長年運用されているため、かなり大規模なシステムとなっており、またSolManが関連するシステムも新旧複雑なため、弊社コンサルタントの高い現場技術スキルに対して高い評価を頂いたようです。

日本のREALTECHが本格的に着手したのは2008年からです。最初にSAP社のE2E関連の認定資格取得のためにコンサルタントをドイツに派遣しました。E2E,SMD,ChaRM,CENなどのSolManの技術キーワードを理解出来たのもこのころでした。その後国内でもSolManの技術評価がおわり、昨年からSolManを使った本格的なプロジェクトの導入に携わらせていただき今に至ります。当時のSPスタックレベルがSPs17で今はSPs21ですので製品の移り変わりが今年はかなり早かったという印象です。

ー欧米でのSolMan活用状況

日本の場合、使い勝手や機能の充実度など細かな部分にどうしても目がいくのですが、欧米では少し違う状況を感じます。一言で言うと「使えるものは使え」です。SolMan自体は保守契約の範囲で使用可ということもあり、ある意味SAPをいれていればSolManサーバば使える状態にありますので、あるんだったらそれを使っちゃおうというノリです。プロジェクトのドキュメントやテンプレートの管理でSolManを使ったりするのはPMの方には一般的とか、BASIS担当者にとっては監視、パフォーマンス分析や根本問題分析といった問題解決のためのツール、インシデント管理、OSSメッセージとの連携、各種レポート等の機能はそろっていますので、使い勝手や機能は自社にとってベストではないけれど、ある程度の要件はSolManだけで満たせるので、まずはこれでいこうという選択です。

製品に求めるものやレベルが違うからという単純な理由で片付けてしまってよいものなのかと思うくらい欧米と日本の状況の違いを感じます。

 今回は以上となります。

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