Identity Managerとは?ID管理の特長や主な機能を紹介

 2024.05.01  リアルテックジャパン株式会社

クラウドサービスやリモートワークの普及に伴って、ID管理の効率性や認証セキュリティに課題を抱える企業が増えています。そうした課題を解決するためにおすすめのソリューションが、ID管理ソフトウェアの「Identity Manager」です。本記事では、Identity Managerの機能やメリットなどを解説します。

Identity Managerとは?ID管理の特長や主な機能を紹介

Identity Manager/One Identity managerとは?

Identity Managerとは、クエスト・ソフトウェア社が提供しているID管理ソフトウェアです。Identity Managerは、世界的なベンダー企業であるSAP社の認定を受けており、直感的な操作性によってIT部門に頼らずに運用できるのが特長です。このセルフサービス型の設計により、企業は認証セキュリティの強化やID管理の効率化をビジネスニーズに即して行えるようになります。

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ID管理を実施しないリスク

前段で述べた通り、Identity ManagerはID管理を効率化ないし最適化するソリューションです。しかし、そもそもID管理を実施しないと、企業にどのようなリスクが生じるのでしょう。以下では、ID管理の欠如がもたらすリスクについて詳しく解説します。

情報漏えいに繋がる

不適切なID管理によって生じる最悪の結果のひとつが情報漏えいです。杜撰なID管理をしていると、不正アクセスや機密情報の流出といったセキュリティリスクが発生しやすくなります。これは法的な問題や経済的損害をもたらすだけでなく、企業の社会的信用やブランドイメージの毀損にもつながりかねません。

コーポレートガバナンスが保たれない

ID管理はコーポレートガバナンスやコンプライアンスの監査において、非常に重要視されています。手作業に頼ったID管理は煩雑で担当者にかかる負担が大きく、アクセス権を不適切に付与してしまったり、退職者のIDを削除し忘れたりなど、人的ミスが起こりがちです。こうしたミスが起きやすい環境は、企業の内部統制の欠陥と見なされ、コーポレートガバナンスの観点から大きな問題となります。ヒューマンエラーを防ぐためには、人の手作業に依存した体制を見直し、システムによる自動的かつ効率的な管理に切り替えることが重要です。

Identity ManagerでID管理するメリット

Identity Managerを使用することで、上記のようなリスクを軽減し、ID管理を大きく変革できます。以下では、Identity Managerの導入が企業のID管理にもたらすメリットを解説します。

ID管理業務を効率化できる

Identity Managerを導入する第一のメリットは、ID管理業務の効率化です。Identity Managerによって、企業は複数のシステムやアプリケーションにおいてID管理を一元化し、従業員のID・パスワード情報やアクセス権などを効率的に管理できます。アクセス権の可視化により、誰がどのシステムにアクセスできるのかを明確にし、システムごとに必要な権限の付与・変更・削除を迅速に行うことが可能です。これにより、ID管理に必要な時間と労力を大きく削減できます。

人事情報の紐付けが可能

Identity Managerを利用することで、ID情報と人事情報の紐付けが可能になります。これにより、従業員の異動や職務変更に伴うID情報やアクセス権の更新作業を大幅に効率化でき、退職した従業員のIDを削除し忘れるといったミスも防ぎやすくなります。人事情報との紐付けができる機能は、従業員数が多い企業や人事の変動が激しい企業にとって非常に有効です。

セキュリティ強化が図れる

Identity Managerの導入は、セキュリティの強化につながります。ID管理を一元化することで、パスワードの使い回しや不適切なアクセス権の付与といったセキュリティリスクを軽減可能です。また、新たなセキュリティポリシーの導入や変更が生じた際にも、迅速かつ柔軟に対応しやすくなり、監査対応の効率化にもつながります。複数段階認証(二要素認証)によって、ID・パスワードのみに頼った認証セキュリティから脱却できるのも大きな点です。

Identity Managerの主な特長

Identity Managerは、その優れた特長により多くの企業に支持されています。以下では、Identity Managerの主要な特長を紹介します。

SAP認定

SAP認定によって保証された信頼性はIdentity Managerの大きな特長です。SAPは世界的に有名なソフトウェア会社です。SAP認定を受けているということは、Identity Managerの提供するソリューションがユーザーライフサイクル管理、ガバナンス、認証(シングルサインオン)の方式やセキュリティ面において、SAPの厳格な品質基準や互換性を満たしていることを意味します。

特権アクセス管理

Identity Managerによって、IDガバナンス(IGA)と特権アクセス管理(PAM)を同時に管理できるのも大きな特長です。通常、これらは個別に管理する必要があり、その管理負担がセキュリティリスクの拡大につながることもあります。しかし、Identity Managerを使用することで、これらを効果的に統合管理できるようになるので、業務効率化とセキュリティの強化を両立可能です。

行動主導型ガバナンス

Identity Managerは、行動主導型ガバナンスを実現できます。これは、環境内のリソースの内容や使用状況、アクセス権限を持つユーザーなどに関する詳細なレポートを提供するものです。行動主導型ガバナンスにより、セキュリティとコンプライアンスの遵守を強化し、組織が直面するリスクを軽減できます。管理作業の負荷やコストを大幅に削減できるのもメリットです。

ID管理・保護の重要性

現代のビジネス環境において、IDを適切に管理・保護する重要性はますます高まっています。クラウドサービスへの依存、リモートワークの普及、そしてデジタル化の加速により、組織内のID管理は非常に複雑化している状況です。この変化は、組織のセキュリティに新たな脆弱性を生み出す可能性があり、IDを適切に管理・保護することで、その脅威を防ぐ必要があります。

組織のセキュリティ強化を促進する重要なガイダンスとしては、NIST Cybersecurity Framework(CSF)が広く用いられています。このフレームワークは、2023年8月に「CSF 2.0」として新しいドラフト版が公開されました。

従来のCSFは、セキュリティのコアプロセスとして、「識別」「防御」「検知」「対応」「復旧」の5つを掲げていましたが、最新版ではこれらのプロセスを通底するものとして「ガバナンス」が追加されました。これは組織のガバナンス強化が、個々のセキュリティ機能全体を底上げするという認識に基づいています。

Identity Managerは、組織のIDセキュリティをこのようなエンドツーエンドの統合的な戦略へと移行させるうえで重要な役割を果たします。

まとめ

デジタル化が急速に進む現代において、ID管理と保護の重要性は企業運営において不可欠なものとなっています。Identity Managerは、このような環境下で企業が直面する課題に対応するための強力なツールです。Identity Managerは、特権アクセス管理や行動主導型ガバナンスなどの機能を通じて、企業のガバナンス強化やID管理業務の効率化を実現します。サイバーセキュリティの複雑な課題を解決し、安全で効率的なアクセス環境を構築するためにぜひ導入をご検討ください。


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