未来のPortalがすぐそこに with SAP HANA

 2013.02.14  リアルテックジャパン

「Portalで何をどのようにコンテンツを表示すれば役に立つのか」について、近い将来こういう形があるかもというモックアップがSCNに紹介されておりましたので、ご紹介します。

元ネタは、SCNのThe future portal is around the corner: content and context in real-timeという投稿です。

原文は細かな背景、説明が描かれていますので、是非お読みください。

イメージだけ掴みたいというお忙しい方のために、ざっくりとご紹介します。

将来を見通した(Visionaryな)内容なので、これ以降はかなり抽象的な説明が続きます。

「コンテンツは、なんでも構わない。」

・用語は意味のあるデータのどこにあってもコンテンツと考えられ、そのから必要な情報に到達することができます。

・様々な種類、形式のコンテンツは膨大で、常に増え続けており、まさしくコンテンツは生きています。

・人やビジネスプロセスにより、コンテンツは常に更新され、共有され、コラボしていきます。

「適切なコンテンツ(Right content) とはなにか、適切な時(Right time)とはなにか」

・適切なコンテンツとは、「尋ねているのが誰か」と「そのタイミング」によって異なります。

わかりやすい身近な例としては、営業がお客様との打ち合わせ、営業会議、四半期の締めの前と後で必要なコンテンツは全く異なります。

・我々は適切な時に、適切なコンテンツについて話す時に、適切な時が「まさに今」を意味することに想像がつきます。

・コンテンツ自体とユーザーの両方の要件が、常に時間軸の上で変化していきます。

Todays myApp tomorrow theWorld

適切な時、適切なコンテンツを得るというコンセプトは、近未来的に聞こえるかもしれませんが、この要件は現実的で、いわゆるリアルタイムなモニタリングアプリケーションがこの要件を満たしています。ただし、コンテンツ又はコンテキスト、又はその両方が固定されている。(ここのコンテキストですが、「context」(コンテキスト)は、「文脈」、「前後関係」などと訳されますが、IT用語としては意味がイメージしづらく、単にコンテキストとある場合は、何らかの制御情報と考える方がわかりやすいことが多いそうです。)

例: 金融の不正管理 では、コンテンツは金融取引データに固定されます。

例: 軍の指揮統制では、士官のコンテキストは「特定の人物は誰か」というほとんど重要ではない直近の事象に固定されます。

(この例、わかりにくいかもです、そのときはスルーして下さい。)

SAPデータコピーツール Data Sync Manager
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我々にとって「必要なものは何か?」についてこれまで議論してきましたが、次はこれを成し遂げるためにどのように計画しているかについて話します。

これまでの要望に対処することを目的としたプロジェクトにあえて名前をつけるとすれば、Magnet(磁石)になります。

ソリューションの中核となるのは、適切なコンテンツオブジェクトの検索を最適化して、ひとつの中核構造にすべてのコンテンツを包含させる能力です。

コンテンツオブジェクトのプロパティのセットを持つノード群、およびこれらのノード間の関係を表す曲線で描いたコンテンツグラフを維持することで、を目指しています。それぞれのコンテンツオブジェクトは外部コンテンツソースに存在するコンテンツを参照します。

このコンテンツグラフには、幾つかの重要な特性があります。

動的・・・オブジェクト、プロパティ、および関係についての変更を可能にするスキマーレスな構造

セマンティック・・・セマンティック(Semantic)とは、何を意味するかを表す情報(メタデータ)を一定の規則に従って付加することで、それに基づいて関係を変更する

リアルタイム・・・コンテンツソースは常にポーリングされており、変更発生するごとに、それを検知し反映する

自己メンテ・・・上記の機能を最小限の管理だけで、コンテンツグラフを最新にする

[SMART_CONTENT]

セマンティックコンテンツグラフ

こんな絵で表現されています。

ユーザの「今」のコンテキストがマグネットとなり、セマンティックコンテンツグラフにこのマグネットを近づけることで、必要な情報を引っ張ってくることになります。

そのイメージはこんな絵で表現されています。

モックアップ画面:マグネット

マグネットには次の特徴があります。

リアルタイム・・・すべての属性が最新です。

透過性・・・すべてのコンテキストの属性がユーザーに対して透過的で、ユーザーは常にシステムがどういう属性を持っているかがわかる。

編集可能・・・ユーザーは任意のコンテキスト属性をオンオフすることができ、事前に定義したクエリとして保存したり、組み合わせたりすることができます。(私のコンペ先、上司としての私、プロジェクト名称など)

学習・・・過去の利用履歴は毎回使うたびに常に進化し続ける、重要なコンテキストの属性です。またソーシャルサークルのメンバーも、このコンテキスト属性に影響を与えることになります。

大変お待たせしました、Magnet user experience の MockUp画面はこちら、中央がMagnetですね。

(上記LINK先を閲覧するためには、別途SAP社Marketplace IDが必要になります。)

Magnetをクリックすると、磁力の設定ができます。設定画面イメージはこちら

設定されている内容が興味深いのでよく見てくださいね。

Socialの属性なんかは今風ですね、イメージわきますか? 日本で近しい取り組みとしては、crowsnestさんとかでしょうか。

CrowsnestはTwitterに流れるリンクから関心度の高い情報を表示してくれるニュースリーダー

なお、表示されるサイズと位置はそのコンテンツのランキング表現と連動しており、Magnetに近いほど関連性が高く、大きいタイルはメインとなるコンテンツで、その周りの小さいタイルはそれの関連情報です。

レーダーとリアルタイム検知

もう一つのインターフェースとして「レーダー」が紹介されています。画面イメージはこちら

今見ているフレーム(=関連度が高い情報が見えている)の外にあるコンテンツがどのようになっているかは、こちらで表示されます。コンテンツは常に生きているので、動いたり、大きくなったり、小さくなったり、消えたりしますが、今のフレームで表されていないところで興味深い変化が起こり、それを検知するとレーダー上にそれが点滅して大きく表示されます。

以上です。

これらを実現するには、いくつかの複雑なアルゴリズムと協力なハードウェアが必要になりますが、SAP HANAが登場したことにより、その一部を担うことが可能になります。

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