一昨日速報ベースでお伝えしていたSAP-MSのプレスリリースには、「SAP on Azureがいよいよサポート」以外にも新しいトピックがありました。今回はSAP Gateway for Microsoftの実体を読み解きたいと思いますえしていたSAP-MSのプレスリリースには、「SAP on Azureがいよいよサポート」以外にも新しいトピックがありました。今回はSAP Gateway for Microsoftの実体を読み解きたいと思います。
最近は製品間のインテグレーションが楽になった結果、製品が出てきた背景やその後の変遷を追っかけていないとわかりづらいこともあり、今回も過去の経緯も振り返りながら実体を読み解いていきます。
はじめに
SAP Gateway for Microsoft (略称はGWM)は、 以前はSAP NetWeaver Gateway productivity accelerator for Microsoft (GWPAM)と呼ばれていたものが改名されたものであり、以前からその実体はありました。
旧名称から、SAP NetWeaver Gateway と Microsoft 製品を使って生産性を高めるツールぽいということがわかります。
NetWeaver Gateway採用の背景
2011年に「アプリケーション開発とクラウド導入のための密接な統合を実現」というプレス発表がありました。
それには、「MicrosoftとSAPのゴールは、多くの.NET開発者がSAP NetWeaver® Gatewayの技術を使って、SAPビジネスソフトウェアの特別な知識がなくてもSAPアプリケーションに簡単にアクセスできるようにすることです。」とあります。
NetWeaver GatewayはSAP社の製品ですが、その中で使われている技術としてOData(Open Data Protocol)が採用されています。参考LINK:SAP NetWeaver Gateway とは?
OdataはMicrosoftが開発した技術がベースで、SAP,IBM他の企業も業界標準として推進していましたが、今はオープンソースとなっています。参考LINK:米Microsoft、Webデータプロトコル「OData」検証ツールをオープンソースに
当然のことながら、Office等のMicrosoft製品との親和性は抜群で、コーディングレスでここまでできますというの今月ご紹介しておりました。参考LINK:【SAP BWで最新SQLServer活用】第3部 誰もが柔軟に活用できるBIフロントエンド(MS Excel)
SAP Gateway for Microsoftの実体
実体をひも解く際には、SCN上のSAP Gateway for Microsoftがよくまとめられています。
SAP Gateway for Microsoft開発に当たっては、C#ベースの開発プロジェクトにおいて、SAPとアプリケーションを統合していく際のシングルサインオン、セキュリティ、スケーラビリティ、モニタリングのためのフレームワーク提供の側面から着手したとあり、もう一つの側面としては、Office等のテンプレート提供です。
先にOdataでSAPのデータをEXCEL上に引っ張ってくる位であれば、ノンコーディングでできるというのは先にご紹介した通りですが、データの更新系の実装や、簡易にスタートできるようにOfficeテンプレートやAddInがSAP Gateway for Microsoft の一部として提供されます。
搭載される機能はまだまだ進行形で、具体的にはService Packという形で提供されます。
詳細は下記のLINKを見て頂くとして、SP1でEXCELからのデータ更新が搭載されましたが、今後もお客様からのFeed backをうけて進化させていくみたいです。(フロントエンドのこの手の話はMSさんの強いところですね。)
Service Pack 01:SAP mass update via Excel made easy - SAP Gateway for Microsoft
SP2では Wizardベースで設定ができるようになりました。
Service Pack 02:SAP Gateway for Microsoft Service Pack 02 -- Now available!
ちょっと違ったアプローチとしては、SAP FioriとOutLookの繋げて、SAP標準ワークフローとSAP Fioriを使ったモバイル承認ワークフローをOutLook上から承認したりすることができます。
SAP FioriとSAP標準ワークフローとの連携は先日弊社のブログでデモ紹介しておりましたのでこちらを参考に。
参考LINK: お手軽承認ワークフローモバイル化
以上で説明は終わりです、最後までお読みいただきありがとうございました。
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