日経コンピュータ2009.12.9 号に「新常用漢字表が迫るUnicode移行 「シフトJIS」では対応不可能」というセンセーショナルなタイトルで記事が掲載されています。
12/12追記
ITPROのサイトに同一の記事が掲載されていましたのでご紹介させていただきます。http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20091209/341831/?ST=platform&P=1
状況としては2009年11月10日常用漢字表の改正案が承認され、2010年に内閣告示を目指しているとのこと。
(承認されて、内閣告示を目指しているどういう状態なのかと聞かれると正直困ってしまうのですが、改正される可能性があるということだけは事実なのかと読み取りました。)
さて常用漢字表の目的*1ですが、漢字使用の目安であって制限ではないため、強制力を有するものではないというものだそうで、改正された際には今後SAPプラットフォームで使用する文字コードにも影響があることが想定されます。
具体的な今回の改訂案ですが、詳細は本誌を参照頂くとして既存の常用漢字表にある1945文字からある5文字を削除し、新たに196文字を追加する内容とのこと。つまり今まで我々が使ってきた漢字の目安に新たに削除、追加がされた結果、既存の常用漢字表をベースに作られた文字コード(例:シフトJISやEUC)ではカバーできない文字が生じ、それに対応するためにUnicode(例:UTF-8やUTF-16)環境への移行が必要になるということのようです。
文字コードにまつわるSAPのトピックとしては、最新バージョンのSAP製品をお使い頂く際にはUnicode環境を推奨*2という背景がある中で、REALTECHはお客様のSAPシステムが非Unicode環境の場合にUnicode環境に移行する作業(=ユニコード変換、Unicode Conversion*3)をかなり早い時期から手がけてさせて頂いており、すでに複数のお客様で実績があります。今回の件については今後も動向を見守る必要があると思っております。
*1:参考Wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E7%94%A8%E6%BC%A2%E5%AD%97
*2:MDMPシステム構成はERP2005からサポート対象外なので最新バージョンを複数言語で使いたい場合はUNICODEが必須とかの他の前提条件もあります。
*3: http://service.sap.com/unicode@sap (LINK先の参照にはは別途SAP社 Marketplace ID が必要になります。)
alias が unicode@sapという珍しい名称で印象に残りやすいのですが、現在は上記LINK先からさらにSDNのサイトに飛びます。
追記:
日経コンピュータ本誌には、該当の漢字が具体的に明記されていたり、問題点も簡潔にまとめられており大変参考になりますので、BASISコンサルタントの方はご一読されることをお勧めします。この手の情報はネット上にもたくさんあるのですが、アカデミックな内容だったり、ここに書いてある内容が本当に正しいのかというエビデンスが取れなかったりで、この記事は現場として大変助かるなと思いご紹介した次第です。
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