SAPシステムをユニコード変換する際の大まかな流れは下記のような流れになります。
1.プログラムのユニコード対応化
2.アプリケーション依存の前処理
3.SPUMG(4.6CのシステムではSPUM4)によるユニコードコンバージョン前処理
4.ボキャブラリ、ヒント等による言語割り当て処理(MDMPシステムのみ)
5.R3loadによるユニコードコンバージョン(Export/Import)
6.ユニコードコンバージョン後処理(レポート実行等)
7.SUMGによる完了処理
いきなり実環境で試すこと自体がハードルが高い作業ですが、調査検討フェーズなどで作業イメージを具体的に掴みたいという方が少なからずいらっしゃるかと思います。
そんな場合に *役に立つかもしれない* Unicode Conversion Experience Kit をご紹介します。
詳細は下記のガイドを参照願います。(下記LINK先参照には、SDNの会員登録が事前に必要です。)
本キットでチャレンジしてみようという方へ、幾つか先にお伝えしたいことがあります。
・こちらのキットは、Alpha Versionつまり特別お試し版のため、問題発生時にSAP社のサポートは受けられません。
・こちらのキットは、以前よりSDNで公開されている ABAPお試し環境(ABAP Trial Version)上で作成されています。
・こちらのKitで行える作業は、実は本格的なものです。ベース技術は本番と比べても遜色ありません。
・英語とドイツ語しかはいっていません。
具体的な利用例として、上記LINK先のマニュアルに従って、最初から最後までやれることに越したことはございませんが、そもそも作業のイメージがまったくないとわかりにくいかもと思います。(先に*役に立つかもしれない*と申し上げたのもこちらの背景からです。)
しかし「このKitを使ってみよう」と思われる方の中で実際のプロジェクトでユニコード変換作業自体を担当される方はまずいらっしゃらないと思います。そこでユーザ様、アプリご担当者様側に立った場合に、ここは是非押さえておいて頂きたいポイントがユニコード変換の前処理に相当する部分で、特にボキャブラリやヒントを事前に登録することによる個別の変換設定やテーブル単位で個別設定出来る例外リストなど設定を行うTr-CD:SPUMG実施の部分です。
こちらの設定作業自体がお客様の実データに依存する作業の特性上、当初お客様タスクとして表現することも少なくないので、結果的にお客様のほうで「何をすればいいのか?」を心配されることの多い重要ポイントです。
なんとか頑張って頂いて Non Unicodeのお試し環境を構築して、SPUMGで設定などを実際に変えてみるだけでも随分と仕組みの理解に役立つと思います。
プロジェクトの計画リスク削減に少しでもお役に立てれば幸いです。
- カテゴリ: データ移行
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