約3ヶ月にわたりお届けしてきました本シリーズ今回で最終回となります。
パフォーマンスもそこそこ、ネットワークレイテンシの問題はありますが、従量課金制ということを活かすのならば利用状況に波のあるようなシステムはクラウドに、、、ということもアリかもしれません。
今回はお試しで利用料金の試算をしてみました。まず比較のために今回検証で利用したインスタンスで、24時間365日使い続けた場合の試算結果が下図です。
最初にお断りしておかないといけないのは、Storage I/O、Networkについては前提を置くのが困難な指標ですのであくまで仮定です。
OSのライセンス料やサーバの保守等も考慮する必要がないとはいえ、高いとも安いとも、なんとも言えない費用となりました・・・巷で良く言われるクラウドは安くないのでは?というのがこれですね。
もう一つ試算してみました。こちらは利用形態を若干変えてみました。従量課金のメリットを最大限に享受するために、必要な時間だけ利用するようなイメージです。
上図の試算では利用するインスタンスについても4→2CPUへとサイズダウンを行っています。かつ、必要な時間だけ稼働させるだけで一気に1/4の値段になってしまいました。クラウド利用のポイントとしては「必要なリソースを必要な時間だけ」ということに尽きるようですね。もしリソースが足らなくても慌てる必要はありません。簡単に追加することができます。良いこと尽くめのように思えますが、本番システムを運用するとなると暗雲が立ち込めてきます。そのためには下図の課題をクリアしなければならないからです。
※1 情報ソースについてはこちら
大きく5つですが、どれも致命的なような気がします。逆を言えば、これらの点さえクリアすればクラウド活用の門戸が一気に開くことになります。ネットワーク遅延の問題は日本国内にデータセンターを用意できれば解決できますし、その点は海外勢よりも国内勢のほうが有利かもしれません。これらの課題が早期に解決されSAPシステムにおいてもクラウド利用が本格化する日も近いかもしれませんね。
REALTECH – SAP Competence Center
- カテゴリ: クラウド
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