オンプレミスからクラウドへ移行するメリット

 2019.07.11  リアルテックジャパン株式会社

システム環境はオンプレミスがよいのか?クラウドがよいのか?この論争にはすでに終止符が打たれているようにも思えますが、オンプレミスにも利点は残っており、やはりニーズに応じて適切な環境を選ぶことが大切です。

今回は改めてオンプレミスとクラウドを比較して、クラウドへ移行するメリットについてご紹介します。

オンプレミスとクラウドの特徴を比較してみる

それではさっそくオンプレミスとクラウドの特徴を比較するために、下表をご参照ください。

≪クラウドとオンプレミスの比較≫

区分   クラウド オンプレミス
費用 コスト形態 経費(変動) 資産(固定費)
初期投資 低い 高い
初期費用無料が一般的 サーバー調達やパッケージ購入など、初期投資で数千万円に上ることも
基盤ランニングコスト 使った時間だけ費用が発生
IaaSプラットフォームの特徴の一つ
サーバーとライセンスがセットでの費用になるためサーバー伸縮対応しやすい
パッケージ製品での構築の場合、システムベンダーへ年間保守費用やライセンス費用を支払う必要がある
運用ランニングコスト ユーザー数ベースやアプリケーションベースなどサービスによって様々 運用を内製化する場合は人件費が、外注する場合はアウトソーシング費がかかる
調達 インフラ調達期間 かなり短い 長い
アカウント登録後即利用可能
WEB管理画面よりサーバー増減が任意のタイミングで利用できる
サーバーの構築自体はスペック設定含めて、数分から10分前後で完了する
必要に応じてサーバーやネットワーク機器の購入、構成、設置が必要
搬入・設置 不要 必要
システムはベンダーサイドで稼働している 社内あるいはデータセンターに設置するため、手配調整が必要
構築 システム構築期間 かなり短い かなり長い
機器調達にかける時間が短いため、その分構築に回すことができる 大規模なシステムだと機器調達にも時間を有するため、1年以上のプロジェクトになることもある
カスタマイズの自由度 無い~高い かなり高い
サーバースペックのカスタマイズはプラットフォームによるがある程度自由に決定・変更可能 自前調達のため要望に合わせて自由にカスタマイズ可能
既存システムとの連携 インターネット利用を前提とした場合、連携不可のケースもある 同一ネットワーク内にある社内システムとの連携の自由度が高い
セキュリティ システムへの外部接続 簡単 難しい
インターネット環境があれば、どこでも接続は可能 外部アクセスするためにはVPN(仮想プライベートネットワーク)などのリモート環境構築が必要になる
セキュリティ IaaS提供基盤としてのセキュリティはクラウドベンダーが実施
サーバープラットフォームは利用者が対応を講じる必要がある
閉鎖的なネットワークで不正侵入を防ぐ
ただしセキュリティへの投資が必要
運用 スケールアップ・スケールアウト 簡単 難しい
管理画面で即日対応可能 スケールアウトやスケールアップなど必要に応じてサーバーを買い足す必要がある
運用負担 少ない 少ない~多い
OS、ミドルウェア、アプリ、データのセキュリティ対策は利用者側の対応 運用保守を外注している場合は少ないが、内製化している場合は多い
障害対応 ハードウェア障害への対応はクラウドベンダーが対応する
利用者側ではハードウェア障害監視制御は不可
自社対応なので障害によっては迅速に復旧できる

 

こうして比較表として確認するとクラウドの利点が際立ちます。オンプレミスの利点としては、カスタマイズの自由度が高かったり、閉じられたネットワークの中で運用するためセキュリティが自然と強化されるという点でしょう。ただし、日々変化するビジネススピードに対してスピーディに対応できるかというと、やはりその点でクラウドに軍配があがります。

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クラウド移行のメリット

上記の比較表を踏まえてクラウドのメリットを確認していきましょう。

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初期投資が安い

クラウドはオンプレミスに比べて、とにかく初期投資が安いというメリットがあります。オンプレミスではサーバーを調達してインフラを整備するだけでかなりのコストが要しますが、クラウドの場合初期投資はほとんどかからないでしょう。導入の敷居が低いことは、中小企業だけでなく大企業も着目するメリットです。

運用負担が軽い

オンプレミスの場合、システムパフォーマンスを安定させるためには継続的な運用管理が必要です。そこには多大な負担がかかりますし、人件費も発生します。一方クラウドではハードウェア部分の面倒を見なくても良いので、リプレース、スケールアウト、スケールアップが容易です。また、ハードウェア保守、ハードウェア資産の管理が不要なので、オンプレミスと比べて運用範囲が減ることになります。そのため運用負担が軽く、余ったリソースを事業戦略に集中させることができます。

外部からのアクセス

クラウドはインターネット経由で提供されるサービスです。そのため、サービスを利用するためのデバイスとインターネット環境があれば外部からでもアクセスできます。SAP等のERPソリューションを外部からアクセスできるようにすれば、新しいワークスタイルを提案したり、経営層は外出先からも会社の経営状況を把握できます。

高い拡張性

クラウドは高い拡張性を持っています。システム環境はビジネスの成長に合わせて拡大していくものですが、その際はリソースの確保が必要です。オンプレミスの場合、スケールアップやスケールアウトによってリソースを拡張するわけですが、それには手間とコストがかかります。クラウドの場合、管理画面からリソースの拡張を依頼すれば必要な分のリソースをすぐに確保できます。

セキュリティの強化

クラウドがオンプレミスに比べてセキュリティが低いとはいっても、近年のサービス提供基盤としてのクラウドセキュリティは非常に強化されています。プラットフォーム部分のセキュリティ対策は事業者側の責任となりますが、通常、最新のセキュリティ技術と常時監視による対策が講じられますので既存のオンプレミス環境に比べて、クラウドではセキュリティが強化されるケースもあります。企業独自に強力なセキュリティ体制を敷くには莫大なコストがかかるため、十分なセキュリティを確保できていない企業が多く、結果的にクラウドで提供されるセキュリティ技術を利用する方がセキュリティが強力になることがあります。

設備の用意が不要

クラウドにはサーバーを設置するためのスペースが不要なので、余ったスペースを活用することができます。

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いかがでしょうか?オンプレミスからクラウドへ移行すると様々なメリットがあります。もちろんオンプレミスの方が良い環境というのもあるのですが、最近ではクラウドが主流であり、SAPでもクラウドへ移行するユーザー企業が増えています。

SAPのような大規模なERPソリューションをクラウドへ移行すると、運用負担を大幅に軽減でき、かつビジネススピードを高めることができます。

リアルテックジャパンでは現在稼働中のSAPシステムをクラウド環境に移行する前にその効果を測定します。お客様が今後戦略を決定するためのアドバイザとしてREALTECHにお任せください。Microsoft Azure、AWS、その他あらゆるクラウドサービスの利用評価の実績があり、お客様のSAPシステムを分析・査定して、クラウドソリューションによるTCO削減と経済効率見込みを、ベンチマーク結果や指標とともに提供し、お客様に最適なクラウド移行を実現します。

またREALTECHは、あらゆる市場やあらゆる産業へのHANAプラットフォーム適正を分析して、様々な業種のお客様にSAP HANA導入を支援させていただいています。

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