第5回:まとめ:SAPエンハンスメントパッケージ(EhP4)適用の実際

 2010.05.12  リアルテックジャパン

計5回を通じて、SAPエンハンスメントパッケージ(EhP4)適用の実際をお伝えしました。

各回を通じて、いくつか重要なポイントをお伝えしておりますが、今一度振り返ってみたいと思います。

第1回ツール編では、EhP4適用時には専用のツール(SAP EHP installer)を使用する必要があるということ、また知らないでサポートパッケージ適用と同じようなイメージで安易に適用すると痛い目に遭うかもしれないというお話しをしました。

第2回挙動編では、EhP適用に際して、元々どういうコンセプトでEhPが作成されているか、その際には何を適用するのかという重要な判断があって、それが後々BASISの作業、必要ダウンタイムに大きく影響与えるというお話しをしました。

第3回チューニング編では、実機上でEhP4を適用し、EhP4全部入りを適用した場合、どの程度のダウンタイムを必要とするのかを考察しました。

第4回アップグレード同時適用編では、これからERP6.0にUpgradeするお客様向けに、Upgradeと同時にEhP4を適用した場合、ダウンタイム的にはどれくらい必要なのかについて実機での評価テストも交えてお話ししました。

今までの記事で書ききれなかった内容を幾つか補足して、一先ず本シリーズは終了としたいと思います。

「theGuard! SmartChange Transport Management」 導入
SAPシステムパフォーマンス分析パック

「EhP4を適用する必要がある場合、必要な部分だけ適用するのか全部適用するのかどちらがよいのでしょうか?」

必要な部分だけ適用する場合、適用作業自体は短時間になることが想定されますので、ダウンタイム確保のし易さという意味でメリットがあります。ただし、EhP4の適用前提として、NetWeaverの基盤部分が NetWeaver 7.01(ERP6.0のNewInst環境だと7.00)のため、カーネル自体はEhP4適用の範囲に問わず更新する必要がありますのでここは要注意です。

全部適用した場合、いつでも必要なときに必要なパッケージをスイッチONにすれば使えるのがメリットです。また、今後EhPは随時新しいバージョンが出てきますが、EhPのコンセプトからすれば、EhP4まで挙げておくと、EhP5適用時は4から5の差分を適用するだけでよいことになります。現時点で差分がどれだけなのかは、EhP5以降が出荷されていないので何とも言えないのですが、もしかしたら最初にEhP4を全部当てるのはそれなりに時間がかかるかもしれないが、後からは短時間という話になるのかもしれません。

別な観点としては、頻繁にSPを当てる必要があるシステムで、それも個別のSPではなくてスタックレベルで当てるといった運用をされている場合、EhP4を全部適用していると、SP適用対象が当然多くなりますので、結果的にSP適用時間が長くなることが考えられます。

またEhPは一度ONにするとOFFにはできませんので、SAP社が推奨する開発-検証-本番の3システムランドスケープだけでは足りずに、3+アルファのシステムランドスケープが推奨構成になる日も近いのかもしれません。

今後の動向が見えていない中で、一部で細かいところで一長一短なところをご説明しているため、今回はこれくらいでお許しください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

<最新情報>

4月19日にNetWeaver 7.02(=NetWeaver 7.0 EhP2)がRampUpが開始されました。(詳細はこちら

これを読むと、今年エンハンスメントパッケージとして出てくるであろう新しいソリューション群は、「 Business Suite 7 Innovation 2010」と呼ばれ、その基盤はNetWeaver 7.02 がベースになるようです。言い換えれば今年出てくるであろうEhP5の基盤もこちらが前提になるのかなというのが予測されます。

ERP6.0のEhPもあれば、NetWeaver基盤のEhPもあり、またEhPのバージョンがプロダクトバージョンの一部の数字として表現されるようになってきました。これ以外にサポートパッケージもSPnn もあればスタックレベルでSPSnnもあります。SAP環境をソフトウェアのバージョンという形で特定できるようになるまで、しばらく慣れるのに時間がかかります。

 

もっと見る:SAP エンハンスメントパッケージ(EhP)の概要を知るには?

SAPユーザのための 『S/4HANA』データ移行

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