第4回:アップグレード同時適用編:SAPエンハンスメントパッケージ(EhP4)適用の実際

 公開日: 2010.03.05  更新日: 2026.01.28 

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第4回はR/3 4.6C 環境(ユーザーデータなし)を新規に構築し、ERP6.0にUpgradeする際に同時にEhP4を適用します。その際には所要時間計測を行いました。

最初に検証システムのご紹介です。第3回と同じです。;)

 第4回:アップグレード同時適用編:SAPエンハンスメントパッケージ(EhP4)適用の実際 1

見て頂くとおわかり頂けますように中規模の本番機としても使えるそこそこのSPECです。なお、OS、DBMSは日本国内で最も多くのお客様に採用されている環境を採用しました。

まず最初はERP6.0にUpgradeするに当たり、4.6C 側の前提条件は下記の通りです。

  1.ST-PI 2005_1_46C -SP8が必須となります。

  2.ST-PI 2005_1_46Cの前提として、ABA - SP20が必要になります。

  3.BASISについては、データベースサポートの観点からSP53を適用しました。

なお、EhP4適用後のSPレベルは第3回と同じでこちら。表示


ちなみに今回使用するKitは ERP6.0 EhP4 Ready のUpgrade Kitと呼ばれるものです。(EhP4 Ready Kitと言われてピンと来ない方はこちらを参照ください。) 要は、アップグレードの中に、EHP4のインストールパッケージを含めることができるので、1ステップで作業を完結できるというものです。

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お待たせしました、処理時間測定結果です。

第4回:アップグレード同時適用編:SAPエンハンスメントパッケージ(EhP4)適用の実際 2

EhPiのUnitの意味がわからない、ただし従来のSAPupだったらどんな処理をやっているか想像がつくというお大尽は本シリーズ第3回で詳細を解説していますので、こちらを参照してください。

EhP4だけの所要時間の感覚がつかめないので、4.6CからERP 6.0 SPs15 へアップグレードした場合の処理時間を計測しました。(ちなみにこの場合はEhPiではなく従来からのSAPupを使用していますが、便宜上EhPiのUNIT単位で処理時間をサマリーしてみました。

第4回:アップグレード同時適用編:SAPエンハンスメントパッケージ(EhP4)適用の実際 3

約20時間弱の差が出ていることがわかります。

なぜ比較対象としての対象バージョンを ERP 6.0 SPs15にしたのか?については、修正レベルという意味で、ERP6.0-SPS15 はERP6.0 EhP4 - SPS3 の equivalent levelになっているからです。詳細はこちら


さて、考察に入りたいと思います。

4.6C(ユーザーデータ無し)からERP6.0 EhP4にアップグレードする場合に、今回のERP6.0 EhP4 Ready Kitを使用する場合としない場合の所要時間比較は下記の通りです。

第4回:アップグレード同時適用編:SAPエンハンスメントパッケージ(EhP4)適用の実際 4プログラム及びテーブル類の更新のみのアップグレード時間を比較すると、①ERP6.0-EhP4へ直接アップグレードする場合、②ERP6.0での運用期間を経てERP6.0-EhP4へアップグレードする場合と比べて、アップグレードの所要時間は全体で4時間40分節約できることがわかります。

ユーザーデータが存在する通常の環境では、 アップグレード処理の中でテーブル構造の変換処理が発生します。ERP6.0での運用期間を経てERP6.0-EhP4へアップグレードする場合、この変換処理が二度に発生しますので、所要時間全体の差はこれよりもさらに広がることが考えられます。

アップグレードに関わる検証工数や作業リスクを考慮すると、ERP6.0-EhP4へ直接アップグレードするメリットは処理時間だけでなく、全体費用などでメリットがさらに大きくなると考えます。

第4回は以上となります。 

以下、今後掲載予定の記事タイトルでいよいよ最後です。

【第5回】まとめ:SAPエンハンスメントパッケージ(EhP4)の適用の実際

EhP4適用時のBest Practiceについて、現場視点でまとめます。

お楽しみに 

詳しくは、こちら「SAP エンハンスメントパッケージ(EhP)の概要を知るには?」記事でご参考にしてください。

【本記事の監修体制について】

執筆:リードプラス株式会社

監修:リアルテックジャパン株式会社SAPソリューション事業

この記事は、SAP導入プロジェクトの豊富な経験を持つ当社の専門部門が内容を精査し、 以下の最終承認プロセスを経て公開しています。

最終監修責任者:リアルテックジャパン株式会社 代表取締役社長 松浦 一哉

企業の代表として、お客様の課題解決に繋がる有益で正確な情報発信に責任を持って取り組んでまいります。


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