SAPの導入を失敗しないために必要なこと

 2021.05.12  リアルテックジャパン株式会社

ERP(Enterprise Resource Planning:統合型基幹システム)は、企業にとって必要な業務プロセスと情報資産管理を効率化してくれる、便利かつ優秀なシステムです。しかしながら、ERP導入に成功している企業ばかりではありません。導入そのものに失敗してしまう企業、導入には成功したが有効活用できない企業など、何らかの理由によってERP導入・活用に失敗する企業は、残念ながら少なくありません。

そこで本稿では、ERP並びにSAP導入にあたり、失敗しないために必要なことをまとめまし稿では、ERP並びにSAP導入にあたり、失敗しないために必要なことをまとめました稿では、ERP並びにSAP導入にあたり、失敗しないために必要なことをまとめました。

SAP導入に失敗してしまう企業の特徴とは?

SAPやその他ERPの導入で失敗する原因は、いつも「人」や「組織」にあります。ここには、SAPを導入する企業やそこに属する人はもちろん、ERP導入パートナーとなる企業やコンサルタントも含まれています。いつの時代も「システムが悪い」ということは、決してありません。では、なぜSAP導入に失敗する企業が存在するのか?そこには、いくつかの特徴があります。

SAP導入そのものが目的になっている

SAP導入に失敗する企業に最も多い特徴が、SAP導入そのものが目的になり、本来の意義を失っていることです。SAPは世界のERP市場においてトップシェアを持つERPパッケージです。そのため、「ERPを導入するならSAP」と考えている企業経営者も少なくありません。ここで忘れてはならないのが「SAPはあくまでツールだ」ということです。

SAPは大変素晴らしいERPパッケージですが、それはしっかりとして導入目的と運用目標があっての話です。そのため、SAPを導入すること自体が目的になってしまうと、SAP本来の能力を発揮させることはできません。

アドオン開発要件を捉えきれていない

20年前のSAP導入に比べて、アドオン開発の必要性はグッと下がりました。だからこそ、中小企業でもSAPを導入する企業が年々増えています。しかしながら、まったくもってアドオン開発が不要というわけではありません。SAPを既存の業務プロセスや組織環境にマッチさせようと考えれば、多少なりともアドオン開発は必要です。

しかし、SAP導入に失敗する企業の多くは、自社のアドオン開発要件を捉えきれていないがために、導入後になってアドオン開発要件が表面化し、開発コストが肥大化してしまいます。

現場の要望とシステム要件をフィットさせる

SAPによる業務プロセス効率化や情報資産管理を一番必要としているのは現場ユーザーです。しかしながら、現場から上がってくる要望事項を全て網羅したからといっても、必ずしも最適なシステムが完成するとは限りません。

ユーザ部門の声を適切に吸い上げることはプロジェクトマネージャーに求められる力量の一つですが、一方ユーザ部門もシステム開発のあり方や手法を理解することで、要望を要件に落とし込みやすくなり、システムの導入は非常にスムーズに進みます。

業務課題とシステム課題が明確になっていない

現場の課題には、ワークフローが整備されていないことで起こるタイムロスなどの「業務課題」と、システム同士の連携不足などによって起こる「システム課題」の2種類があります。SAPが解決するのはシステム課題全面と、一部の業務課題です。しかし中には「SAPがすべての課題を解決してくれる」と考える企業も存在し、SAP導入失敗の原因になっています。

コミュニケーション基盤が整っていない

SAPにより基幹系システムが統合され、経営者だけではなく現場部門でもシステムデータを横断的に閲覧できる環境が整備されます。しかし、それを上手に活用するためのコミュニケーション基盤が整っていないケースが多く、SAP導入失敗の原因にもなっています。

既存システムとの連携を考慮していない

SAPを導入しても既存のシステム環境すべてが不要になるわけではありません。残しておくべきシステムも存在しますし、そうした際はSAPと既存システムとの連携性を確認する必要があります。それを考慮していないと、導入してから連携不足による業務プロセスの非効率に気付くことになります。

導入後のROI(費用対効果)を評価していない

SAP導入にあたって表面上のコストばかり考えてしまい、ROIをまったく考慮していないケースは少なくありません。SAPを導入する目的は、現状の経営課題を解消できるシステムソリューションを導入することであり、低コストのシステムソリューションを導入することではありません。だからこそROIをしっかりと評価し、SAP導入が成功しているかどうかを確認する必要があります。

適任なプロジェクトリーダーが選べていない

SAP導入ではプロジェクトリーダーの存在がとても重要です。組織の上長が選出されるケースが多いですが、それが適切な人選かどうかは分かりません。時には組織の縦社会を無視して、適切なプロジェクトリーダーを選ぶことも大切です。

SAP導入をパートナーに丸投げしている

SAP導入はパートナーと一緒になって導入するケースが大半ですが、そのパートナーにSAP導入を丸投げしてしまうと失敗する可能性が高くなります。SAPを導入するのはあくまでパートナー企業ではないので、導入企業が主体的に動くことが大切です。

導入スケジュールがタイト過ぎる

SAP導入のスケジュールがタイトだと、満足のいく導入効果が得られない可能性があります。スケジュールがタイト過ぎるとどこか犠牲にする部分も出てくるため、導入失敗に陥る可能性もあるでしょう。

SAP導入に成功するためのポイント

では、SAP導入に失敗する企業の特徴を踏まえて、SAP導入に成功するためのポイントをまとめました。

SAP導入の目的は既存の経営課題などからしっかりと設定し、SAP導入の目標も同時に明確化する

現場部門からSAPへの機能要件を吸い上げ、経営者参加のもと要件を整理し、導入パートナーにRFP(提案依頼書)として必ず提出する

既存業務プロセスにマッチするSAPを構築する場合は、アドオン開発要件を考慮して多めに予算を取る

予算を最小限に抑える場合は、アドオン開発を少なくするために既存業務プロセスをシステムに合わせることを検討する

既存業務プロセスを変更することで組織全体と顧客・取引先に生じる影響をリスクとして管理する

SAPを最大限活用するためにグループウェア等でコミュニケーション基盤を整え、情報共有を活発にする

SAP導入によって無くなるシステムと残るシステムを整理して、残るシステムとの連携性を確認して業務プロセス効率化を図る

SAP導入後のROIを継続的に評価し、正しい運用ができているかどうかをしっかりと確認する
SAP導入にあたり、ITリテラシーが高く将来性のある人材をプロジェクトリーダーとして検討する

SAP導入パートナーに案件を丸投げせずに、導入企業が主体となり、導入パートナーと一丸になってプロジェクトを推進する

導入スケジュールにはバッファ(余裕)を設け、プロジェクト途中のトラブル等についても事前に管理する

以上のポイントをもって、SAP導入を成功へと導きましょう!


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