NetAppというとNAS (Network Attached Storage)をイメージされる方が多いかもしれませんが、Fiber ChannelやiSCSIといったSANストレージとしても当然利用できます。
NetAppのストレージシステム(FAS)は、IAサーバーにONTAPというOSをロードして、WAFLというRAID-4(またはRAID-4を進化したRAID-DP)ベースの仕組みの上にデータを保存するという構造になっています。そして、このWAFLがFASの核を成しています。WAFLはファイルシステムと評されることがありますが、ファイルシステムとディスクブロックの管理機能を合わせた仕組みという表現の方がよりしっくりくるように思います。
WAFLはWrite Anywhere File Layoutの頭文字をとったもので、「Writeはどこかに書いとけばいいよ」という言わばゆるい考え方ですが、パフォーマンスの最適化という視点では誠に理にかなった発想です。WAFLはどこに書いてもいいというゆるさによって、いつでも構築したてのRAIDストライプに書き出すような動作となり、Writeの効率が良くなることでディスクI/O全体に好影響をもたらします。どこかに書いておけばいいという点は、直感的に不安を感じるかもしれませんが、データがディスクのどこかに書いてあって、それがきちんと管理されていれば全く問題はないですよね。
FASのにくいところを語りだすと、スクロールバーがすぐに小さくなってしまうので、前置きはここまでに留めて、まずはNetApp FASに搭載された機能はどんなものがあって、それらの技術的な勘所はこれというのをまとめてみました。
ここでいう勘所ですが、これまたリアルテックのブログというところで少々偏ってまして、お陰様でこのブログはエンドユーザー様からBASIS業界のコアなコンサルタント様まで幅広く訪れて頂いておりますが、この一覧はこのあたりの事情通の方がピクッと反応するであろう要点に絞ってぶった切っています。;)
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次回以降、各機能ごとにSAP環境における活用を前提に掘り下げていきます。こちらのほうはもう少し平たくご紹介できればと思いますのでお楽しみに。
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