はじめに
「第1部 BIに変化が求められる背景」では、BIにはフロントエンドとして誰もが柔軟に活用できることが求められると話しました。今回は、誰もが柔軟に活用できるフロントエンドツールとしてMS Excelにフォーカスをあてます。
誰もが柔軟に活用できるBI
上図の左側を従来型BIと定義しています。従来形BIでは、全社的に統一した基準を作り、基準に従ったレポートを管理者・データアナリストといった一部のユーザが使用しています。フロントエンドの作り込みにシステム部門やシステムベンダーといった専門家が必要で、分析要件を定義してから設計・開発までに手間ひまがかかります。従来型BIに対して上図の右側をSelf Service BIと定義しています。フロントエンドを起点として部門個別システムやクラウド上のデータなど、様々なデータにアクセスでき、多くのユーザが自分自身の考えで柔軟な分析できることを目指しています。多様なユーザが様々な仮説を立てて試行錯誤しながら仮説検証をしていくために必要となるアーキテクチャです。
MS Excelを使用したSelf Service BIの実現
Self Service BIを実現するために、有用なソリューションとしてMS Excelがあります。企業での普及度を考えると「誰もが」使うツールとして文句なしです。また、Power Map, Power View, Power Pivotといった以前にない機能がExcelで拡充しており、「柔軟に」という点で著しい進化を遂げています。
セミナー中でのExcelを使った実機デモを2種類の動画にしました(動画内にデモで使用したシステム環境を含んでいます)。
ODataを使ったフロントエンド拡張
動画でのデモで表には見えませんが、技術的に重要なキーワードはODataです。Microsoft社が中心となって推進しているWebプロトコルです。フロントエンドはマルチプラットフォーム・マルチデバイスに向けて進化が著しい分野であり、フロントエンドとバックエンドとをつなぐ規格としてODataが主流になっているように感じます。セミナー中では下図を使って、ODataの活用例を説明しました。また、SAP AppBuilderでのモバイルアプリとGWPA(SAP NetWeaver Gateway Productivity Accelerator)でのワークフローWebアプリもご紹介しました。GWPAに関して、本ブログ内でも「お手軽承認ワークフローモバイル化」として別途紹介しています。
最後に
本投稿で2014/5/9(金)に開催されたマイクロソフト社主催「緊急開催! 最新 SAP 認定情報 まるごと提供セミナー」の内容は終了です。最後にスライドを添付します。最後まで読んで頂きありがとうございました。
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