この技術トピックで連載する背景から
昨年「SAP NetWeaver Cloudとは?」という記事で、最新のNetWeaver Cloudをご紹介しておりました記事で、最新のNetWeaver Cloudをご紹介しておりました。
そのHelpのトップ画面を見ると”Platform”と“Portal”の2つに大別されていることからも、クラウド・サービス前提にした場合に各種Portalの技術は無視できません。SAP Portalの開発(標準カスタマイズ、WebDynpro for java等プログラム開発)のご依頼を弊社に頂くことも実際に増えております。
オンプレミスのSAP Portalプラットフォームの変遷を簡単に
現在オンプレミスで稼働する SAP Portal(以降Portalと呼ぶ、昔はEPと呼んでいた)を運用されているお客様はPortal7.0を運用されているお客様がまだまだ多いですが、最新のバージョンのSAP Portal 7.3を検討中または導入済みのお客様も少しずつですが増えてきました。
Portal7.0までの時代はSAPバックエンド(ERP、BW等)へのSSO用フロントとしてPortalを構築したり、ESS,MSSのHRセルフサービスポータルの用途などの限られた用途がメインで、Portal上で大規模なカスタマイズ・開発をするケースは限られていたと思います。しかし、Portal7.0EHP2以降(*注)、Ajax Framework Page 及び新しい "SAP Signature Design" が導入され、PortalはWebプラットフォームとして大幅に機能拡張されていることもあり、前述の背景からも今後の技術動向は注目に値すると思います。
*注:Ajax Framework Page 及び 新しい "SAP Signature Design"はNW7.0 EHP2 及びSAP CE7.20より利用可能となっています。
本連載では、Portal7.3にて標準機能によるカスタマイズ、NWDSによる標準画面の変更方法など、主に見た目のカスタマイズ手順を記載し、新しいPortalをさわってみようかなという興味が湧く内容にしていければと思います。また、Portal7.3での新機能及び使用感についても併せて紹介させて頂く予定ですので、お付き合いいただければ幸いです。
第1回ということで前置きが長くなりました、本題に移りましょう。
今すぐできるSAP Portal のファビコン(favicon)の変更
・ファビコンって何?
ファビコン(favicon)は、ウェブサイトに関連付けられた特定のアイコンを指します。(Favorite iconの略です)。ウェブサイトに関連付けられたファビコンの画像は、ブラウザのタブやお気に入りに表示されます。
・変えた方がいいの?
ファビコンはブラウザ内で大量に開いたタブの識別子としても、重要な役割を果たします。また、iphoneなどモバイルが利用されるシーンが増え、その中で独自のファビコンを持つサイトが多くなっています。昨今、ファビコンはまさにそのアプリケーションを指す象徴になっているため、iPhone等、Nativeアプリケーションが無いサービスでは、URLを画面にコピーしてファビコンを利用してアプリとして使う形になっています。
HTML5やJavaScriptの技術が発達するにつれて、このようなWebサイト=アプリケーションという使い方が増えてくると、URLアドレス、ウインドウタイトルでは無くファビコンで識別することが増えてきて、更に重要になってくるのではと思います。
≪ブラウザタブ≫
≪お気に入り≫
≪デスクトップのURLリンク≫
【ファビコンの変更手順】
①Portal7.3のデフォルトでは、SAP社標準のファビコン(下記赤枠部分)となっていますので、こちらを弊社ファビコンに変更します。
②SAP標準のファビコンファイルは以下のSAPインスタンスディレクトリに存在します。ファイル名は「favicon.ico」です。<Install_DIR>\usr\sap\<SID>\J<nn>\j2ee\cluster\apps\sap.com\com.sap.engine.docs.examples\servlet_jsp\_default\root
③ファビコンファイル(Favicon.ico)を、弊社で作成した同名のファビコンファイルで置き換えます。
④ファビコンファイルが弊社のロゴに変更されました。
補足情報:ファビコン画像の作成
今回使用したファビコン画像ですが、以下の通り作成しています。ペイントで16px×16pxの画像を作成し保存します。(ファイルはgif (.gif)形式で保存します)※PNG、ICO形式でもOKです。
このままだと、アイコン周りの白い部分がそのまま白く表示されてしまうので、今回はフリーソフト「@icon変換」を使用して、透明化する箇所(白背景部分)を透過情報に変換し、アイコンファイルを作成しました。
@icon変換:http://www.vector.co.jp/soft/win95/amuse/se201729.html
次回はブラウザキャプション(タイトル)を変更しますがFaviconと同じような内容ではなくて、徐々にSAPパッケージならではのところが絡んできます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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